HomebrewはMacのパッケージ管理システムです。
MacはGit、PHP、Ruby、Pythonといったアプリケーションが標準インストールされてますが、Macで開発環境を構築する場合、異なるバージョンで利用するケースが発生します。
そこでHomebrewを利用すると、Gitで管理されたパッケージをダウンロードして、インストール、アンインストールなど管理することができます。
最近ではDockerやクラウド開発の登場で Macに直接インストールすることも減りつつありますが、Dockerだけでは賄えない部分も多々あるので、いまだ必須のツールになっています。
以前の記事ではrubyでインストールしていましたが、公式をみるとシェルスクリプトでインストールしています。
実際はGitでパッケージをダウンロードし、Ruby の gem で実行しているのでやっていること自体は変わりません。
ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。
$ /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install.sh)"
しばらくしてインストールが完了したら、バージョンを確認します。
$ brew --version
Homebrew 2.2.17
Homebrew/homebrew-core (git revision c87df; last commit 2020-05-22)
試しに、ファイルダウンロードをするコマンド wget を brew でインストールしてみましょう。
$ brew install wget
インストールが完了したら、バージョンを確認します。
$ wget -V
GNU Wget 1.20.3 built on darwin18.7.0.
...
このようにHomebrewは Macで利用できないコマンドやアプリケーションを brew コマンドで管理します。
Cask は MacのGUIアプリ、フォント、プラグイン、その他オープンソースででないソフトウェアをインストールするときに利用します。
例えばブラウザアプリ「Firefox」を、Homebrewでインストールすることができます。
$ brew cask install firefox
Macのアプリケーションフォルダを確認するとFirefoxがインストールされているはずです。
Macのバージョンによっては、標準でインストールされているPHPのバージョンは異なります。
例えばLaravel 7.x をMac上で利用する場合、PHPのバージョン7.2.5以上が必要なため、別途インストールが必要です。
PHPのインストールの前に、パッケージを検索してみます。
$ brew search php
==> Formulae
brew-php-switcher php-code-sniffer php@7.2 phplint phpmyadmin phpunit
php php-cs-fixer php@7.3 phpmd phpstan
php@7.3 パッケージがあるので、これをインストールします。
$ brew install php@7.3
インストールが完了しましたが、現状はPHPの旧バージョンが有効のままです。
PHP7.3が利用できるようにパスの設定を ~/.bash_profile に記述します。
$ echo 'export PATH="/usr/local/opt/php@7.3/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile
$ source ~/.bash_profile
設定をすぐに反映するために .bash_profile を読み込むと、PHPのバージョンが変更されたことを確認できます。
$ php -v
PHP 7.3.18 (cli)