今日は予想通り雨。
午後は晴れてくれるといいなあ?と言う願いで予定を立てた。
まず午前に向かったのは「Musee du Louvre」(ルーヴル美術館)。
映画「ダ・ヴィンチ・コード」のブームに乗って?というわけでもないが、さすがに行かない訳にはいかないだろう。
さて、地下鉄9号線から「Frankin D. Roosevelt」(フランクラン・デ・ルーズヴェルト)で1号線に乗り換え途中、フランスらしい音楽が耳に流れる。
通路を歩くにつれ音がだんだん大きくなってきて、しばらくして立ち止まった。
やはりフランスと言えばこれだな。
地下の微妙なリバーブ効果もあって、朝にはとても気持ちのよい音だ。
もっと長く聴いて行きたかったが、時間もないので1ユーロか、2ユーロ置いて1号線へ。
そして、「Palais Royal Musee du Louvre」(パレ・ロワイヤル・ルーヴル)に到着すると、今度はバイオリンを弾く男の姿だ。
外は雨でも何か心が晴れる朝だ。
地下道を通るとすぐルーヴル美術館。
特に混んでいることもなくすんなり入ることができた。
ルーヴル美術館は「ドゥノン翼」「シュリー翼」「リシュリュウ翼」の3つの入り口があるが、あの絵画のある「ドゥノン翼」にまずは入ってみた。
目的地を目指しながら歩いて行くと「サモトラケのニケ」が堂々とそびえ立つ。
ガイドブックによると紀元前190年頃の大理石なそうだ。
更に奥に進むが、ここら付近から「撮影禁止」みたいだ。
さすがにマナーは守らないといけないか?と思い、残念ながらここからの写真はない。
そして、「ドゥノン翼」中央にやってきた。
まず部屋に入るやいなや、巨大な絵画「カナの婚礼」に圧倒。
そして、それを見守っているのが「モナ・リザ」だ。
大きな額縁・ガラス張りに納められているせいか部屋と「カナの婚礼」の大きさのせいか、想像していたより小さな印象だ。
絵のことはさっぱり知識がないが、しばらく見つめ合ってしまった。
さて、次に向かったのは「シュリー翼」のギリシャ時代の陶器
紀元前100年ごろの彫刻。これも説明するまでもないだろう。
ちなみに、ここは撮影可能だった。
修復されているだろうが、何とも輝かしい。
さて、ここらあたりでデジカメのメモリ容量を気にしだす。
もっと気兼ねなく写真を撮りたいのだが困った。
写真を撮れなかったが、「男のミイラ」はレプリカでなくどうやら本物だったらしい。
今思い返すと脅威だ。
「男のミイラ」を初めとする、意外と面白いのがエジプト系の美術。
日本の墓石は情緒深いが、こちらは貫禄といった感じだ。
時間もないので足早になってきたが、次は「リシュリュウ翼」へ。
おもに彫刻がメインで、建物との調和がなんとも見事だ。
彫刻をしばらくじーっと眺めていると、中に誰かが入っているような感覚だ。
それくらい、どれも巧妙なつくりだ。
最後に「ナポレオン3世の部屋」や絵画をみて外に出た。
残念ながらゆっくり回ることはできなかったが、「モナ・リザ」を目にしただけでも自分には十分かも知れない。
「ダ・ヴィンチ・コード」もそうだが宗教的な作品が多いので、理解するには中々難しいだろう。
ローズライン?よくわからないが。
ピラミッドを背にして、次の目的地へ向かうために「R. du Louvre」(ルーヴル通り)沿いのバス停を探す。
バス85号線に乗り、向かった先は「Pigalle」(ピガール)。
そうそう、パリの交通機関は基本的に音声アナウンスがない。
特に地下鉄はうかうかしていると降り過ごしてしまう。
そのせいか電車で眠るフランスは誰一人もいない。
大げさでなくて本当にゼロなのだ。
スリなどの犯罪の警戒といった面もあるのだろうが。
バスなんかは街並を見ているだけで楽しいので眠っていると損した気分になる。
話がそれてしまったが、アナウンスがないので自分の乗ったバスも気づいたら終点ピガールに着いていた。
そして向かった先は、フレンチカンカンで有名な「ムーランルージュ」の向こうにあるカフェ「Cafe des 2 Moulins」(カフェ・ドゥ・ムーラン)
「ここで昼食を!」と店の中に入って行っていく。
そう、このカフェは映画「アメリ」のカフェそのものなのだ。
ということで今日は、午前は「ダ・ヴィンチ・コード」、午後は「アメリ」と言う計画だった。
さて注文しようとメニューを頼んだら、店員のお姉さんは大きな黒板を椅子に立てかけた。
しかも、フランス語で全く読めない。
ここぞとばかりに、電子辞書を開いて恥知らずに翻訳。
綴りは忘れてしまったが「タリアッタレ」(パスタ)とコーラを注文。
しばらくすると、お姉さんが何やら話しかけてきた。
どうやらパスタは品切れで魚はどうですか?ってな感じみたい。
(「fish」って英語で言っていたので)
ちなみにフランス語で魚は「poisson」(ポワソン)って、何か「毒」のイメージがあるなあ。
という訳で、なすがまま魚を注文する。
昼食をとりながらカウンターにアメリがいそうで何だか面白いなあ?と思っていると、またまたお姉さんが片付けますか?みたいなことを。
「yes」(英語)って答えると,メニューが出てきた。
デザートはいりますか?だったらしく、いかに自分が想像で会話していってことか。
せっかくなのでショコラムースを食す。
最後に会計をすませると、お姉さんがにっこりと「アリガトウ」・・・
そうきたか!と自分はあえて「Merci」で通す(笑)
店に出ると日本人観光客がこのカフェを写真撮影していた。
それだけ日本人に慣れているってことなんだな。
さあ、次に向かったのは「Montmartre」(モンマルトル)
パリで一番高い「モンマルトルの丘」が目的地だ。
途中、「モンマルトルの墓」を橋の隙間から覗いたり。
暫く歩いて行くと、ケーブルカー発見。
少しだけだがモンマルトルの丘を駆け上がる。
そして丘の頂上にそびえ立つのが「Basilique du Sacre-Coeur」(サクレ・クール寺院)だ。
雨もやんで丘から見える街並は、実に気持ちがいい。
あ、アメリの最後の場面もここら辺だったな。
「サクレ・クール寺院」の中に入るが、撮影禁止みたいだ。
ノートルダム寺院では展望台に昇れなかったので、今度はぜひともパリの一番高いところへ。
ドームに向かって階段を駆け上がるが、何とも狭い。
巨漢の人はまず昇れないだろう。
しばらく息を切らしながら階段を上がると・・・感動。
基本的に高いところが苦手なのだが、なぜか今回の観光スポットは意外に大丈夫みたいだ。
(サンシャインの展望台はガラス窓があっても立ってられない)
街並をみながら色々なことを考えたりする。
そして、ドームを降りてたどり着いたのが裏の聖堂。
表にはかなり人がいたはずなのに、こっちは人がほとんどいない。
さらにウロウロと回っていると、しばらく自分一人だけになる。
あまりの静かな空気に、思わず息を殺すしかなかった。
この言葉にならない空気が、自分を真剣に見つめられる本当の場所なんだと。
しばらく心を落ち着かせて、帰宅に着くことにした。
夕食はやっぱりフランスに来たのだからと、姉の家族一同でフランス料理店「A&M」へ。
日本人シェフのお店で、口コミで有名になったそうだ。
いわゆる三ツ星とかいうレストランではないので比較的リーズナブルだが、予約は必要。
メニュー・通訳は姉夫妻に完全おまかせ。
前菜は「サーモンサラダ」、メインディッシュは「羊のお肉」、デザートそして赤ワインと満喫。
噂通り日本人好みの味。
一日を締めくくるに最高の料理だった。
さあ、あと2日で日本帰国。
明日は、皆でパリ校外へ車で出かけることに。
そして、夜は自分にとっての大イベント。
思う存分目に心に焼き付けてこよう。