9月17日 日本時間 午前5:30
「これから旅に出るんだな」と、浅い眠りの中、心が躍る。
買ったばかりの小さめのスーツケース、肩掛けカバン、
おもちゃの入った手提げ袋を手に成田エクスプレスに乗り込んだ。
空港に着き、周りの人の流れに沿ってターミナルへ向かった。
途中の両替所で現金主義な自分は1,000ユーロ分を一気に両替。
そして空港ロビーに着くも、どこに行ってよいやら。
いきなり不安な気持ちにかられるが、素直に案内を受けてから
搭乗手続きが完了するまで約10分と呆気なかった。
出国審査に並んでいる中、AM10:00「PARIS」の文字を見るといよいよだなと。
長い行列から抜けパリ行きの飛行機に乗り込む。
ちなみに荷物は全て機内持ち込み。
アメリカのように審査が厳しくないようなので飲食料品なども買い込んだ。
機内は日本人でごった返している。
空席は1席もない。
ちょっと窮屈な座席で、座り心地を確かめながら飛行機は滑走する。
そして、もの凄い加速とともにあっと言う間に舞い上がった。
ふと覗いた小さな窓の外は、真っ白な雲が対流している。
「オズの魔法使い」の一場面みたいだなあと思いながら
しばらく、ぼーっと見続けていると、突然、目の前の景色が変わった。
地上の遥か上空はこんなに晴れているんだなあ。
こんなことで喜んでいるから単純な人間だ。
それから、機内で「ダビンチコード」を観たり、フランス語教材を手にフランスの勉強。
機内食はこんな感じ。
たまにちょっと凍った窓から景色を覗いたり、とにかく12時間のフライトではほとんど寝てなかったかもしれない。
いろんな期待を胸に、飛行機はついに「パリ・シャルル・ド・ゴール」に着陸しようとしていた。
飛行機が下降するに反して、心拍数がり上昇しているのがわかる。
前方のモニターと小さな窓をちらちらと観ながら、機体はパリの地に降りたった。
パリ 15:30 天気 曇り
タラップを降り、バスで空港ロビーへ入国審査に並んだ。
3つの窓口のうちアフリカ系の女性の目の前に立ち、パスポートと入国審査書を差し出す。
「Bon jour」「Merci」
交わした言葉はたったこれだけだったが、とても緊張した瞬間だ。
めでたくフランスに入国し、とことこと空港を歩いていると
ガラス越しに姉の夫と3才の息子が迎えに来てくれたのを目にした。
早速、姉夫妻の住む「Pont de Sevre」というパリ南西の郊外の町へ向かった。
これから1週間、何から何までお世話になる。
「コンコルドだよ」と案内してくれて、すかさずシャッターを切る。
環状線を左回りで30分くらい走り、「Pont de Sevre」の自宅に到着。
姉が迎えにこれなかったのは、団地内で年1度のバザーに出店していたからだった。
早速、休む暇もなく挨拶に行く。
バザーの参加は、今年がはじめてで日本人3世帯で共同出店していた。
家庭でいらなくなったものを何でも店頭に並べている。
ちょっと買ってみようかな?と思うも、帰りの荷物が増えそうなので我慢した。
そうそう、旦那さんのスキー板が20ユーロで売れていて、とても喜んでいた。
パリの初日はアットホームな空気の中、夕焼けを迎えた。
その後、子供2人のおもりや明日以降の予定を話し合って過ごす。
日本から持参したお土産「赤味噌」「にぼし」「おたべ」「コンビニおむすび」と大好評。
フランスでも「赤味噌」は売っているらしいが、やはり高価だという。
中でも「機関車トーマス」のお菓子&おもちゃに、甥っ子はとても興奮していた。
特に観光したわけでもないのに、何かとてもよい気持ちいい1日を過ごし、やっと眠りにつく。